相四つで奥襟を持たれた場合のコツ
柔道の組み手争いで奥襟を持たれてしまうと、自分の間合いが取れないので嫌なものですね。
奥襟を切り距離を取りたいものですが、一旦引きつけれてしまうとなかなか難しくなってしまうものです。
そんな時は、引き手で襟ではなく、相手の道着の大胸筋の境目辺りを縦に掴み、腕を伸ばすようにすると距離を作ることが出来ます。
これが相四つで相手に奥襟を持たれた場合のコツです。
この時の相手の道着を持つ位置は、襟に近すぎても、反対に脇の下に入っても距離が上手く取れないので、道着の肩の縫い目の下を目安を掴むようにすると良いでしょう。
加えて、肩を抜くような感じで前に出せば、より距離を取ることが出来ます。
例えこれで奥襟が切れなくても間合いが取れますし、横襟に移動させたりすることが出来るよになるので、組み手争いに負けることがなくなる筈です。
また、相手に奥襟を握られて頭が下がって不利な場合には、右手で相手の腋の下の深くを握り、右方向に振りながら、体を沈めて頭を左側へずらして相手と正対します。
そして、相手の左釣り手の位置をずらせば頭を上げることができ、不利な状況を抜け出すことが出来るでしょう。
更に、相手に奥襟を握られて釣り手を落とされている時は、腋を締めて釣り手の内側を絞るようにして一気に引き上げます。すると相手は体が浮き上がった状態になることで、右引き手を裾から離すので、その瞬間に素早く左釣り手を握りましょう。
もし、この時に相手が右引き手を離さないようなら、支え釣り込み足や巴投げなどで攻めるようにすればいいですね。
なお、奥襟を持たれると、両手を使ってこれを一生懸命切り離そうとする選手をよく見かけますが、そのすきに技をかけられてしまうと防御のしようがありません。
いずれにしても、奥襟を持つ相手への対策は、相手と距離を取って五分の状況にすることです。